まずは何を揃える?斫り(はつり)屋さんの基本電動工具セット

これがあれば大丈夫!はつり屋の基本持ち込み工具まとめ
1.まずはこれを揃えよう、電動斫りの3種の神器
電動斫り工事の現場では、職人が、これだけは必ず持って行くという“3種の神器”があります。
斫り屋にとっては当たり前な道具でですが、これから挑戦する方に参考になればと思います。
まずは、斫り職人が車から現場に持っていく【電動工具3点セット】を紹介します。
※斫り(はつり)とは⇒【コンクリート工事に欠かせない斫り(はつり)作業!】
1️⃣ 電動ハンマー(はつり機)
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一般的に斫り工事といえば、まずはこれ。
コンクリート躯体の不要部分を削り取り、仕上げに向けて形を整える。
リフォーム工事で強固な床を剥がす、穴を開ける、コンクリート塊を割る…など。
現場作業のいたるところで電動ハンマーが活躍しています。
電動工具を使用した斫り作業において電動ハンマーがないと仕事になりません。
言わば、仕事をする上での相棒と言っても過言ではありません。
日ごろからメンテナンスを怠らず、急な故障に悩まされないようにしましょう。
私たちが現場で主に使っているはつり機は、HiKOKIのH41SA4(個人的にはH41SA2を使っています)。
軽量コンパクトながら打撃力が強く、狭い場所でも扱いやすいのが特徴。
もちろん、マキタやヒルティ―など他のメーカーのはつり機を使っている方も見ますが、
体感ベースですが、周囲を見ても電動ハンマーは8~9割ハイコーキを使っているように見えます。
個人的には、使っていて軽さとパワーのバランスが良く、メンテナンスのしやすさが良いところですね。
- ノミ先(ブルポイント)の替えも忘れずに
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2️⃣ ディスクグラインダー
はつり作業に欠かせないカッター作業。
切る・削る・磨くなど、専用の砥石やブレードを交換して多様な作業に対応する。
きれいな斫りには必須で、これがないと精度の高い作業は難しいとさえ言えます。
電動ハンマーと共にセットで持ち歩く大事な工具の一つになります。
100mm〜125mmのサイズが主流。
砥石を取り替えて、コンクリートの面取りや細かい切断を行います。
- 砥石は用途ごとに予備必須
- 切断用と研磨用は使い分け
- 砥石交換用レンチ携行必須!
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3️⃣ ブロワー
私個人的には、実はこの3つ目が重要!
斫り現場では、粉塵がとにかく多い。
ブロワで吹き飛ばす場面が多々あるので持ち歩いていると便利です。
※周囲の状況を確認して使用しましょう。
・作業後の確認~清掃に使用
斫り作業のあと、細かいガラや粉塵を飛ばして清掃をして、斫り後の品質確認が大切です。
これを怠ると、万が一斫り残しがあった場合にそれに気が付かずに、左官屋さんなどの後工程業者が仕上げることが出来ず、やり直しや、最悪は工期の遅れにつながります。
作業の都度、清掃と確認を行い、斫り忘れや甘さがないように心がけましょう。
・定番ブロワー
以下は定番の2機種になります。
周りの職人さんを見てもハイコーキとマキタの二強なイメージです。
私自身もどちらも使用しますが、
ブロワは個人的にはマキタの方が好みです。
そこに体感的な差がどれだけあるかわかりませんが、
なんとなくマキタの方が安定感があると言いますか、モーターのブレや振動が起きにくく丈夫な印象があります。
さらに言うと、
作業上、頻繁に取りまわすので、マキタの方がコードが太くて安心感があるのも理由です。
あとはデザインや好みの問題なので、どちらを買っても大きくはずれることはありません。

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実際は、休憩時や作業終わりに自分についた粉塵を吹き飛ばすために使うことが多いです。笑
真っ白になったままだと車や休憩スペースを汚してしまうので大事なことですね。
ブロワで粉塵を飛ばす際は周囲の環境に十分配慮をして行いましょう。
掃除をしているつもりで周囲を汚すことにもなりかねないので注意。
以上が基本の電動工具三種です。
次は、上記工具で作業するための補助ツールになります。
2.電動作業には延長コード必須
現場の中には細かい作業が無数に点在しているため、電動工具から伸びているコードだけではとても不便です。
現場にドラムコードが常備してあることも多いですが、それでも大きいドラムの本体を持ち歩いて作業するのは効率が悪いですね。
私は、基本的に【20m】+【10m】の計30mを持ち歩いています。
この2本を工具と一緒に持ち込んで、作業の範囲によって使い分けるイメージです。
もちろん、長くて多いに越したことはないですが、無駄に長さが増えても重くなりますし、
狭いエリアで長いコードを使っても乱雑になり絡まり邪魔になります。
事前に作業範囲を確認できれば良いですが、そうでない場合、基本的にこの二本の長さを用意しておけば対応できるでしょう。
以下が私がメインで使っている延長コードですが、ずいぶん価格が上がっていますね。。。
HATAYAの延長は軽くて柔らかくて使いやすいのですが。
これはあくまでも自分の使っているおすすめなので、
好みのコードを使ってもらって構いませんが、
よくある基本ルールとして、現場では3芯必須!なので、新しく購入するならそこを意識すると良いでしょう。
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3.小道具や消耗品用ツールバッグを用意しよう
もちろん先に挙げた3種の神器だけでは作業は出来ません。
数種類のノミや替え刃、砥石は、ハンマーなど、
細かい道具も同時に必要になってきます。
まずは最低限のセットを揃えて
少しずつ充実させていこう。
電動ハンマーのノミセット
・ブルポイントなどの尖ったノミ、
・切り付け作業に欠かせない平ノミ、
・細い溝掘りに使う目地ノミ、
少なくともこの3種のノミは携帯したい。
よく使うブルポイント(ショットブルや尖ったのみ)はメインで使う消耗品なので、常に2本以上は予備で持ち歩こう。
研削砥石、カッター刃
コンクリート切り込み用のダイヤモンドブレードや鉄筋切断用の研削砥石。
平面の調整用のダイヤモンドカップも持ち物の定番です。
意外に見落としがちな砥石交換用レンチのおすすめ
そして、この手の記事で軽視されがちですが、とても大事なのがグラインダーの刃を交換するためのピンレンチ!!

実はこれ、初心者さんあるあるなのですが(たまにベテランでも)、
現場で作業中にこのツールを失くしてしまって、グラインダーの刃が交換できなくなり、
作業が止まる大打撃を受けることがあるのです。
なぜなら、グラインダーは様々な刃を交換しながら、色んな作業に使用しますが、
作業によっては軸にかなりの負荷がかかります。
さらに、例えばサンダーで鉄筋を切っていたら刃が挟まったとか、カップをかけていたら石を弾いてしまった、
そんな時に刃を留めているロックナットがとんでもなく締め込まれてしまいます。
そうなると、グラインダー購入時に付属しているレンチではとても歯が立ちません。
と言うか正直に言うと付属のレンチはハッキリ言ってゴミです。(え?)
言い方は悪くなってしまいますが、ゴミになってしまうくらい斫り屋の使用環境下では強度が弱いのです。
これは、他の市販のピンレンチにも言えることで、500円から1500円程度のものを多数使ってきましたが、
大体のものは、少しナットが固着してしまうと、ナットが外れずにレンチのピンが曲がってしまうものがほとんどです。
買った翌日にゴミになってしまうことが多々ありました。
これは本当に斫り屋あるあるだと思います。
おすすめは絶対にこれ!MITOLOYのアジャストピンレンチ!
なんか宣伝臭さが増してきましたが(笑)そこでこれ!
ミトロイのピンレンチ!
この記事を書くまでブランド名も知らずに使ってましたが、
このピンレンチ、マジで強いです!お世辞ではなく。
これで外れないほど固着してしまったら、もう手動では外れないだろうというくらい頑丈です。
同じ価格帯で他のレンチが一発でゴミになりかねないのに、こいつだけは本当に曲がりません。
少なくともこれで取れなきゃ同価格帯のピンレンチでは外れないと思ってよいでしょう。
まさか、書いていてピンレンチについてここまで熱くなれると思いませんでしたが(笑)
もちろん、すべての市販ピンレンチを使ったことをあるわけではないですが、
『馬鹿にできない小道具』としては、これは本当におすすめです!
これだけで記事書けばよかった・・・笑
私はたまたま、付き合いのある会社の皆さんがほぼ全員これを使っているのを知って使い始めましたが、
なかなか大手のホームセンターとかでは売っているのを見かけません。
個人経営や小規模の金物屋の方が置いてある可能性は高いかもしれませんが、
そこまで高いものではないのでネットで買っています。
砥石交換のレンチで困ったことがある方は是非使ってみてください!
(今度これだけで記事書こうかな笑)

keibaブランドからもかなり似ているものが出ているので、ミトロイとのOEMかもしれませんね。
こちらは触れたことがないので確証はありませんが。
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他に携帯する工具
上記のほかに、さらに、手持ちハンマーやドライバー、
カッターナイフ、ラチェットや番線カッターなど。
現場で様々な状況に対応するために以下の工具もあれば良い。
- セットハンマー
- カッターナイフ
- ラチェット
- 番線カッター
- ドライバー(+とー)
【まとめ】
今回のコラムでは、基本的な電動斫り作業を行う上で、はつり屋さんが現場に持ち込む基本セットを紹介しました。
まずはこの「電動ハンマー」「グラインダー」「ブロワー」電動工具3種セットがあれば、最低限の斫り作業はこなせます。
もちろん、多様な作業に対応するために、ツールバッグに各種ノミや砥石などのアタッチメントを多数用意しておけば応用力も増し、
より現場にも貢献することができます。
現場に送風機などの集塵対策備品が用意されていなければ、集塵機も持ち込まなくてはなりません。
すべてに対応するためには身ひとつでは運べないくらいの量の荷物になりますが、
『一般的な斫り作業』と依頼されたら、まずは車からこの『基本セット』を降ろして肩に担いで持ち込めば最低限のはつり作業はこなせるでしょう。
まずは「電動ハンマー」「グラインダー」「ブロワー」をベースにして、あなたのこだわりの小道具セットを充実させていきましょう。
斫り工事を始めたばかりの新人さん、DIYで挑戦する方にも参考になれば幸いです。