【はつり屋】コンクリート面取り作業の方法とコツ【カッター作業】
建設現場における斫り屋の面取り作業の基本とコツを紹介!
@s.u.tec 最近はなかなか作業動画を撮れる現場に入れないなぁ。 #斫り #解体 #建設業 #作業動画 #従業員募集 #思い出 ♬ オリジナル楽曲 - 湘南のユーテック【斫り・解体】
※当記事はプロモーション広告を含んでいます。
・面取りとは?躯体の角を斜めに落とす作業
建設作業中の斫り工事における面取りとは、コンクリート躯体の柱や壁の直角の角をグラインダーなどを使用して斜めに切り落とすことを言います。
面が必要な設計の場合、基本的にはコンクリート打設前に、型枠であらかじめ面木を組んで角がない状態で造られますが、
後から斫りや左官で手を加えて面を成形することもあります。
角を落とすメリットを次の項目で紹介👇
・何のために面取りするの?
🌟コンクリート躯体の角を落として面を作ることで、さまざまなメリットがあります。
1.ケガ防止
躯体の角が直角や鋭利なピン角のままだと、施工中はもちろんのこと、引き渡し後の利用者・居住者が接触した際にケガにつながる恐れがあります。
角を抑えて面にすることで、ぶつかった際の怪我のリスクを抑えられます。
手すり壁の天端や柱など、人が触れる可能性がある部分だけ面取り仕上げにすることもあります。
2.角の欠け防止と耐久性の向上
コンクリートの角は、外部からの衝撃や経年劣化によって最も欠けやすい部分です。
鋭利な角は集中荷重を受けやすく、小さな衝撃でも容易に破損する可能性があります。
面取りを行うことで、この鋭利な角が緩和され応力が分散されるため、欠けや損傷のリスクを大幅に低減し、構造物全体の耐久性を向上させます。
3.塗装・防水材の接着性向上
塗装や防水材の施工において、鋭角な角は塗料や防水材が均一に塗布されにくく、剥がれの原因となることがあります。
面取りによって角に適切な丸みや斜面をつけることで、塗料や防水材がスムーズに乗り、密着性が向上します。
これにより、塗装のひび割れや防水層の劣化を防ぎ、長期的な機能維持に貢献します。
・はつり屋の面取りの施工を動画で紹介
面取りもカッター作業の一種です。
コンクリート用の刃をつけたグラインダーを使います。
(TikTok動画です)
💡使用グラインダー
動画内で使っているグラインダーは
ハイコーキの電子制御タイプのグラインダーG10VEです(ブレーキ付きのちょっといいやつ)。

この機種は、ダイアルで回転速度も調整できるので、
慣れないうちは速度を落として削りすぎ防止することができます。
G10VEはおそらく廃盤なので今買うなら新型のG10VE2ですね、
プラント内現場などルールがしっかりしている現場では、キックバックや誤動作防止システム付きのグラインダーが必須ですので、
必要があれば、ブラシレスでメンテナンスフリーと言うこともありこちらの機種の使用感はおすすめです。

・面取り作業におすすめのブレード
面取り作業は、カッターの刃先で切るというより、側面を当てて擦っていくイメージなので、
中心のロックナットが出っ張っていると邪魔になってしまいます。
オフセットカッターや特殊フランジ付きのフラットカッターを使うことでブレードの面全体を当てて切ることが出来るのでがおすすめ!

👉私がよく使うおすすめはこちら!
[アイウッド フランジ付ダイヤモンドカッター 外径125mm]
こちらが、価格と切れ味のバランスが良く、私が選ぶ刃になります。
切れにくくなってもプラスドライバー一本で刃の裏表を返すことで消耗面を調整し、
切れ味を維持できるところが一体型のオフセットカッターにはない利便性です。


アイウッド フランジ付ダイヤモンドカッター 外径125mmx刃厚2.2mmxネジ穴径M16
☝️使うグラインダーの種類によって軸や刃の外形サイズが異なるの注意💡
ご自身の使用するグラインダーに合った軸径の物を購入しましょう。
・ 面取り作業のコツ
以下のコツに合わせて、こちらのカッター作業の基本も合わせて一読すると
より安全で丁寧な作業を意識できると思います。
💡カッター作業についての記事
✅ 角度は基本45度!
直角の角に対して45度に切り込む。
✅ 左右の幅を同じにイメージ
正面から角を見て、左右同じ幅で切るときれいな角度になる。
✅ 狭すぎ注意!
幅が狭すぎると左官補修ができない。
仕上げの面の幅を必ず確認し、最低でもその幅以上に切り込む。
✅ 目指せ一発仕上げ!
角度さえ正確なら、多少の幅ムラは左官で補修可能。
理想は補修いらずのきれいな面取り!
@s.u.tec 自分なりの面取りのコツです! #はつり #作業動画 #hikoki #カッター作業 #作業風景 #職人技 #こだわり #解体 #神奈川 #茅ヶ崎 #fyp #従業員募集中 ♬ NIGHT DANCER - Kuno
・面取り作業時の粉塵対策
面取りは溝を深く切る作業とは違い、粉塵が広く飛散しやすいので
手持ちの集塵機だけでは対応が難しい!
✅ おすすめの方法

- 集塵袋をセットした送風機で作業場所を吸気&排気
- もちろん マスク・保護メガネ・耳栓 は必須!
送風機は現場の備品として用意してもらい、可能なら集塵袋も現場の手配で準備してもらうのが好ましいです。
ほとんどの場合、現場単位での消耗品になることが多いので、粉塵作業が多くなる時は現場と相談すると良いでしょう。
普通のカッター入れと違い、粉塵と共にコンクリの切れ端がダイレクトに飛んできます。
目に入り危険なので、確実に保護メガネを着用しましょう。
※グラインダーから刃が外れない場合はこちら
ロックナットのない特殊なツライチカッターを使用していて、刃がグラインダー本体にガチガチにしまってしまったときは、
アジャスター付きのピンレンチを使うと便利です。
私のおすすめは断然【mitoloy】のピンレンチです。
私の付き合いのある職人はこれしか使っていないと断言できるほど丈夫で信頼のできるピンレンチです!

画像のようにアジャスターで調整し、外周の穴に合わせることで力もかけやすく比較的に楽に外せます。
ディスクグラインダーの砥石交換にオススメしたいピンレンチ!
・「たかが面取り」があなたの評価に影響している
なぜ、私たちはここまで面取りの質にこだわるのでしょうか。少し小うるさい言い方になりますが。
今回は、面取り作業についてフォーカスしましたが、他の作業においてもマインドは同じです。
この一見地味な【作業に対する気配り】こそが、後工程である左官屋さんや塗装屋さんへの「最高の心配り」であり、
【あなたの仕事の質】を【あなたの価値】へと昇華してくれるからです。
日々適当に仕事をこなし、雑な作業をした後には必ず補修という無駄な作業が発生します。
しかし、あなたが完璧な下地を創り上げることで、後工程の職人はスムーズに、そして美しく壁を仕上げることができる。
私が特別だと言うつもりはありませんが、丁寧な面取りを心がけていると実際に左官屋さんからこのような言葉をいただきます。
「以前の斫り屋さんは面取りやカッター作業が雑で補修が大変だった、これだけ綺麗にはつってくれたら助かるよ」と。
その【後工程の仕事のしやすさ】という評判は必ず監督の耳に入り、やがて「次の現場もあの斫り屋さんで」という、「指名」と言う最高の評価として会社に伝わるのです。
「たかが面取りだろ」と雑に施行することで、あなたの思っている以上に自分の価値を下げているかもしれません。
職人である以上、いつもの作業を向上心を持って当たり前以上にやる。
その姿勢こそが、あなたを「ただの作業員」から「現場に不可欠なプロフェッショナル」へと引き上げてくれるのです。
🌟まとめと安全対策
- 面取りとは、躯体の角をカットするカッター作業。
- おすすめはツライチでカットできるオフセットカッターなど。
- コツは角から見て同じ幅で、45度を意識!
- 粉塵対策は集塵機より、【送風機と集塵袋で】。
- 保護メガネ、保護マスクは確実に着用!
面取り作業は簡単そうに見えて、慣れるまでは繊細で難しい危険作業です。
必ず安全対策をして作業しましょう。
🌟斫り作業を行うためには、身を守るための適切な保護具の着用が必要です。
こちらの記事にも載せていますので参考にしてみてください。
👉『【はつり作業】気持ちはわかるが、保護具は着用しよう!』