斫り(はつり)作業に必須!カッター作業!!
カッター入れ作業の基本と安全対策
弊社のTikTokでも人気の高い、斫り作業に伴う「カッター入れ」について解説します。
👉斫り(はつり)作業とは⇒こちらで説明
・カッター入れとは?
カッター作業とは、斫り(はつり)作業を行う際に、残す部分まで壊さないようにコンクリート表面に切り込みを入れる作業です。
作業に応じて様々なカッター入れのパターンがありますが、まずは基本を覚えましょう。
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・どんな道具を使う?
弊社が言うカッター作業とは、主に グラインダー(サンダー)などの手持ち回転工具 を使ってコンクリートに切り込みを入れる作業です。
必要に応じて以下のような道具を使用します。
- ハンドグラインダー(ディスクグラインダー)
小回りが利くため、狭い場所や細かい切り込み作業に適しています。 - コンクリート用カッターディスク(ダイヤモンドブレード)
切断面を効率よく削るために、刃先にダイヤモンド粒子が埋め込まれています。 - 集じん機(バキューム)
作業中に発生する粉塵を吸引し、作業者の健康や、周囲の環境を守ります。 - マスク・ゴーグル・防音保護具
作業時の粉塵吸入、目の保護、騒音対策として必須です。 - 墨出し道具(墨ツボ・スケール)
切り込む位置を正確に出すために使用します。 - 水供給装置(湿式カッター使用時)
湿式で作業する場合、刃の冷却や粉塵の飛散防止のため水を供給します。
・作業規模が大きい場合
大型のウォールソーやロードカッターなどの 専用切断機械 を使うこともありますが、
ここでは小規模・手持ち工具でのカッター入れを中心に説明しています。
・騒音・粉塵対策
カッター作業は 音と粉塵 が大敵!
各現場、各作業での環境対策、及び作業者本人の健康被害対策も必ず履行しましょう。
・対策例👇
必ず耳栓、マスクなど保護具を装着
斫り、カッター入れの作業音は非常に音が大きいため、将来的に難聴になるリスクがあります。
また、発生した粉塵を多くまたは長期に渡り吸ってしまうと、塵肺や肺がんなどを患ってしまうリスクが高まります。
いずれも短期的には症状が出にくく、『このくらいの作業なら』と油断して保護具を着用しない方もまれにいますが、
建設現場、特に斫り・解体作業においては、必ず装着する癖を付けましょう。
集塵機、集塵袋の活用
カッター作業ではダイヤモンドブレードでコンクリートを削ることにより切り込みを入れていくので、
細かなコンクリの粉塵が多量に発生します。
作業者本人の健康被害に加え、周辺に飛散させると、そのリスクを環境汚染としてばらまくことに。
それだけではなく、近隣の家屋や自動車などの資産も粉塵により汚損させる可能性もあるため、
現場や環境に応じて、集塵機や集塵袋を装着した送風機を使用し、吸塵しながらの作業を心がけましょう。
水を使った湿式作業も効果的
粉塵対策として、水を使った湿式カッターも効果的です。
専用の注水器具などを使い、刃先の切り口に水を含ませることにより、
粉塵を泥状(ノロ)にして粉塵の飛散を防ぎます。
デメリットとして
近距離的にはノロが飛び散り周囲を汚したり、
流れたノロが床を汚したり、下水に流入し汚染する可能性もあります。
適切に養生を行うなどして、効果的に活用しましょう。
※補足として
水を使った湿式では、刃の焼けを抑えて、切り口を湿らせることにより食いつきを良くし、
切れ味の持続性が乾式よりもずっと良くなることが多いです。
特にハンドカッター作業ではどこでも使える手法ではないですが、環境や作業に応じて効果的に利用しましょう。
特に、電動工具では漏電・感電の危険があるので、絶対に本体部分を濡らさないように工夫や注意が必要です。
基本的には湿式はエアーカッターでの施工が望ましい。
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作業のコツ
・力まない、急がない
切り進めていく上で大事なことは、無理に力まない。
カッター作業におけるスピードとは、もちろん最低限の技術は必要ですが、ほとんどの割合を機械の性能・ブレードの切れ味・コンクリートの硬さ及びブレードとの相性が占めています。
切れ味が悪いからと無理に力をかけたところで、工具に負担をかけるばかりか、刃が熱を帯びてしまい、焼きが入り本当に切れなくなることもあります。
また、無理に力をかけたことにより、刃がねじれキックバックを起こして跳ね上がり、身体に触れ負傷の原因になります。
最初は慌てずに、正しい力加減で自然に削れていくことをイメージしながら施工することを心がけましょう。
・墨に対して刃を正確に入れる
言葉で説明するのが難しいのですが、
カッター作業箇所には基本的には、ここを切ってほしいというライン(墨)が書いてあります。
その墨を上をまっすぐ切れるかどうかで斫り上がりの精度が変わります。
カッターの刃の暑さは2ミリほどあります、その刃で漠然と細い線の上を切ろうとすると結構ぶれてしまうのです。
コツとして、基本は線をまたいだどちらかに狙いを定め、2ミリの刃の真ん中ではなく、
刃の側面を線に沿わせて、墨をギリギリ消していくイメージで切っていきます。
・入れ込みの角度に注意
斫る目的によって、躯体に対するカッター刃の進入角度が異なります。
補修前提であれば残す躯体に対して少し内向きに刃を入れたり、
カットした角を欠けにくくしたければあえて少し外向きに入れることもあります。
カッターだけで仕上げる場合はきれいに直角にカットしなければなりません。
仕上げや後工程を意識すると、カッターの入れ方も変わっていき、
そこまで判断できるようになるとそのあとの斫りにもスムーズに移行できるはずです。
どんな危険がある?
- 刃の破損・飛散
- 回転工具による手の巻き込み
- 粉塵による呼吸器リスク
必須の安全対策
✅ 保護手袋
保護手袋必須、できれば軍手より耐振動手袋や切創防止手袋、さらに理想は外側に革手袋をの着用がベスト。
💡『回転工具で軍手はNG』は誤解!
たまに、回転する工具はすべて手袋禁止と誤解されている方がいます。
これは、インパクトドライバーやドリル、旋盤など回転部に直接触れる可能性がある機械に該当するルールであり、
特に軍手だと回転部に繊維が引っかかり、手指を巻き込んで負傷する恐れがあるのでNGとされています。
今回のようなコンクリートカッター、サンダーなどのグラインダー、振動を伴うハンマードリルでは、
機械による継続的な振動から振動病になるリスクを避ける為に、耐振動手袋の着用が推奨されています。
また、切断工具では、刃に触れた時点で巻き込みリスク以前に切創のリスクの方が高いのです。
上記のことから、切創防止手袋及び振動防止手袋の着用が推奨されています。
いずれにしても、基本的には軍手単体での使用は、巻き込みリスクを高め、切創や振動防止の観点からも推奨されないため、
作業に適した保護手袋を着用して安全対策しましょう。
✅ 集塵カバー

粉塵を最小化するために必須
✅ 道具例
- 土間カッター
- グラインダー
👉
まとめ
カッター入れは斫り作業の品質を左右する重要工程です。
安全対策を徹底し、正しい道具と正しいコツを身につけましょう!
※随時執筆中の記事です。
“斫り(はつり)作業に必須!カッター作業!!” に対して2件のコメントがあります。