研いで再生!斫り(はつり)ノミ【ショットブル】で硬いコンクリートに対応!現役職人が徹底レビュー
硬いコンクリートの躯体調整ハツリにはこれで決まり!!

こんにちは!湘南ユーテックです!
私達が普段使用している電動ハンマー。
その先端にはコンクリートを破砕するためのブルポイントなどの交換式のピックが取り付けられています。
その中でも、その形状と材質から破砕力に特化したハイス鋼付きショットブルについて紹介していきます。
💡近年、コンクリートの高品質化が進み、仕様に合わせて高強度な躯体が増えてきており、
従来のブルポイントだと作業効率の悪い場面が多々あります。
☝️そこでツールバッグに一本追加するだけで心強いショットブル。
使用感や、研ぎ方などメンテナンス、どんな方におすすめかなど、
私が長年手放せなくなっているその魅力を見ていきましょう!
※当記事はプロモーション広告を含んでいます。
ショットブルとは?従来のノミと何が違うのか
「ショットブル」とは、主に清水製作所(ラクダ)から販売されている、先端に高速度鋼(ハイス鋼)を使用した電動ハンマー用の先端工具(ノミ)です。
※他社の類似品全般を指して呼ぶこともあります。
🎥参考動画(TikTok)
だいぶ目がチカチカして見にくいですが...笑
・以下商品概要
■ 商品情報(ラクダ ショットブル)
- 商品名:ショットブル
- メーカー:株式会社 清水製作所
- ブランド:ラクダ(RAKUDA)
- 対応工具:電動ハンマー/ハンマードリル
- シャンク形状:六角軸(例:17H×240mm)
- 先端材質:高速度鋼(ハイス鋼)
- 特徴:扁平・鋭利な刃先形状、再研磨可能
- 主な用途:コンクリートの はつり、壁面加工、配管周りの微調整など
- 製造国:日本製
清水製作所の「ラクダ ショットブル」は、
壁面やコンクリート構造物のはつり作業に適した形状と耐久性を備えています。
先端には高速度鋼(ハイス鋼)を採用しており、鋭利な扁平形状によってコンクリートへの食い付きが良好。
再研磨も可能なため、繰り返しの使用にも対応する高耐久モデルです。
近所のホームセンターでは、なんと、税込み3,718円でした。
材料費の高騰もあるのでしょうが高いですね💦
実際は金物屋や工具専門店では、もっと安く売っていることもあるので探してみましょう。
【レビュー】プロが実感する、ショットブル3つの圧倒的メリット
メリット①:硬いコンクリにも負けない「破砕力」
近年、新築の建設現場では高強度コンクリートが多用され、従来の鍛造ノミ(ブルポイント)では力負けし、思うように削れないことが増えてきました。
そこで私がよく使うのが、このショットブルです。破砕力は従来のノミの2倍とも言われており、実際に使用した体感としても全く違います。
【プロの裏技】さらにパワーが必要な時:
現場の電源が弱く、ショットブルの性能を最大限に引き出せないと感じる時があります。
そんな時、私たちは「昇圧機(トランス)」を組み合わせることがあります。
電圧を安定・向上させることで、電動ハンマーの打撃力をブーストし、ショットブルの破砕力を極限まで高めるのです。
👉詳しくは、こちらの記事で解説しています:
【記事】現場の電圧が低い!?昇圧機で電動工具の出力を改善して効率アップ!
メリット②:仕上がりの質を高める「コントロール性」

斫り屋さんあるあるだと思いますが、
従来のノミを焼いて叩いて長く使っていると、どんどん消耗して短くなっていきます。
しかしその分、分散していた力が先端に集中し、ストロークも細かくなることにより、
破砕力もコントロール性も増したりします。
私はその使い古した短いノミが好きなのですが、その破砕力とコントロール性を
さらに洗練させて、メンテナンス性も向上させた製品がショットブルだと体感しています。
特に、壁の孕み(はらみ)や床の不陸(ふりく)調整で、「こだわりの浅い斫り」をしたい時の効果は絶大です。
硬い相手でも力で押し込む必要が少ないため、無駄に深くならず、細かくきれいな斫り目で均一に整えることができます。
もちろん、職人の腕は必要ですが、良い道具は技術をさらに引き上げてくれます。
メリット③:現場で復活させる「メンテナンス性」
ショットブル最大の特徴が、先端が丸まっても、その場でサンダー(グラインダー)で研いで切れ味を復活させられる点です。
これにより、常に最高のパフォーマンスを維持でき、潰れたノミを何本もストックしておく必要がなくなります。
【実践ガイド】ショットブルの性能を100%引き出す研ぎ方
・ショットブルの先端が丸くなったら?研ぎ方を紹介👇
使っていると先端の角が潰れて丸くなってきます。先述のとおりこのノミはサンダーで研いで使えるので、
こまめに整えてあげることにより作業性が復活します。
👇こちらの動画で研ぎ方を紹介しています。参考にしていただければ。(TikTok)
・手順
① 砥石を付けたグラインダー(サンダー)を用意
② 缶やバケツに水を用意
③ 桟木などにショットブルの先を乗せ、角度を付けて足で固定。
④ サンダーで上から軽く擦り付けて形を整えていく
⑤ バケツの水で冷ましながら、研ぐ面を変え、4面繰り返し整える
保護メガネ・ゴーグルなど適切な保護具を着用して作業してください。
・研磨のコツは?
大前提として、一気に研がない。
サンダーで研磨していると、摩擦熱で刃先がとても熱くなります。
あまりに高温になってしまうと金属が熱による変化でもろくなってしまうので、
一気に形を作るのではなく、少し削って水で冷ますを繰り返して行うと良いでしょう。
💡「先端」よりも「四つの角」を立てる:
鋭く尖らせすぎると、すぐに欠けてしまいます。コンクリートを効率よく破砕するのは、先端ではなく「角」です。
4つの面を均等に削り、しっかりとした角を立てることを意識してください。
※研がずに長く使っていると、コンクリに対して食いつきや破砕力が悪くなるばかりか、
大きく潰れると、次に研磨する時間も長くなり、また一度に削る量も多くなってしまうので、
作業の合間を見てマメに研ぐようにしましょう。
💡こちらの記事でも研ぎ方を紹介
【コスパ検証】ショットブルは本当に「高い」のか?
これは人や条件によると思います。
正直に言って、一本あたりの価格は従来のブルポイントより高価です。
しかし、作業効率の向上や、研いで長く使えることを考えると、トータルコストでは決して悪くありません。
個人的には一度その破砕力やコントロール性を味わってしまうとその魅力は他では代えられません。
購入先や作業条件次第では決して悪いコスパではない。
(正直、一般向けホームセンターなどでの購入はかなり割高に感じますのでオススメしません)
一言で職人と言っても会社員から個人事業主まで幅は広く、道具の購入や管理も人それぞれです。
会社単位で、常に焼き叩きしたノミが補充されるなら、コスト的にはそちらを普段使いした方が良いでしょう。
あわせてショットブルも1~2本常備しておいて、
スピードやクオリティーが求められる『ここぞ!』という時に使うとよいかもしれません。
・こんな人には「ショットブル」がおすすめです
- 仕事の「質」と「スピード」を両立させたいプロ意識の高い方:
仕上がりの美しさと作業スピードの両方を手に入れられます。 - 自分でノミを購入・管理する方:
研いで再生できるため、長期的に見れば経済的です。 - 硬いコンクリートとの戦いに、本気で勝ちたい方:
特に、電圧の不安定な現場に入ることが多い職人さんにとって、「ショットブル」と「昇圧機」は、
作業効率を劇的に改善するための「最強の投資セット」と言えるかもしれません。
潰れたノミをすぐに焼いて直せる環境ではない、ノミは自分で準備するという方は効率を考えて、
ショットブルメインで考えても良いかもしれません。

研げばすぐに再生出来るので、重いノミを何本も持ち歩かなくて良いですし、
潰れて叩き待ちのノミをなん十本もストックしておく必要もありません。
破砕力やコントロール性も良く、クオリティーを上げて現場にも貢献できます。
結果、職人としての信頼度も上がるのです。
それでも、ショットブルは安いものではないですし、消耗もしていくので、
斫る相手を見て安いノミと使い分けるのも大切ですね。
廉価版!MKショットブルもあるにはあるが。
ハイス付きのショットブルは高くて買うのを戸惑うが、独特の形状による破砕体験をしたい方に向けては、
同じ 清水製作所から出ている MKショットブルと言う製品があります。

こちらは、形状は通常のショットブルと同じなので、破砕力やコントロール性は同等と思われます。
しかし、先端にハイス鋼を使っていないため、基本的には潰れて丸まってしまった場合に、
ハイスショットブルの様に研いで再生することは推奨されていません。
ノミ焼きが出来る環境なら検討の余地あり
MKショットブルはハイス鋼を使用していないため、
一般的なブルポイントのように焼き叩きによる再生が望ましい。
そのためコスパ・使い勝手は環境によるところではあります。
焼きによる再生が可能な方や、潰れたら使い捨て(もったいないですが)前提の方には、
金額的にも買いやすく、ショットブル独自の形状による恩恵も受けやすいので、
選択としてはありだと思います。
【補足】ショットブルの性能を引き出す、電動ハンマーについて
・斫り作業に使う電動ハンマー
こちらが愛用の電動ハンマーです。
私の使用している機械はハイコーキ(旧日立工機)の H41SA2 です。
少し旧型ですが手になじんでいて使いやすいので、なかなか新型に移行できません。
こちらの先端にショットブルを取り付けます。
現在はH41SA2は廃盤になっているので、
今から新しく買う方は👇こちらのH41SA4になります。
👇まとめ
今回は実際の使用経験に基づきショットブルについておすすめしました。
✅ 最近の硬いコンクリにショットブルは最適!
✅従来のノミより破砕力やコントロール性が良い!
✅ 研げば復活、コスパも高い
✅ 持っておいて損はない“職人の一本”!
✅ 人によっては廉価版ショットブルもあり!
「たかがノミ一本」と思うかもしれません。
しかし、現場の状況に合わせて最適な道具を選び、その性能を常に最高の状態に保つこと。
その「こだわり」こそが、あなたを「プロフェッショナル」へと引き上げてくれるのです。
💡日常の斫り作業で本当に便利に使っているメインツールの一つです、
知っている人には当たり前のツールではありますが、
工具紹介を書く上で知らない人には是非勧めたいと思い紹介させていただきました。
プラスαで工具セットに追加することで、様々な作業に対応する選択肢を持つ。
自慢の技術と良い道具を掛け合わせて、より良い仕事をしていきましょう。
🌟斫り作業を行うためには、身を守るための適切な保護具の着用が必要です。
👇こちらの記事にも載せていますので参考にしてみてください。
【斫り(はつり)作業】や、もう一つの定番【平ノミ(チゼル)】については以下の記事で紹介!
記事で使っている動画は、弊社運営のTikTokから運用しております。
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最後まで読んでいただきありがとうございました。






